オーダーパッケージの展開図とその役割

皆さんが自社商品を入れるパッケージを検討される場合、先ずどの様なパッケージにしたいかを形にしなければなりません。

勿論、商品の”幅×奥行き×高さ”から既製品のパッケージを購入する事も一つなのですが、中々ジャストフィットする寸法が無かったり、オリジナリティの無いパッケージになってしまいがちです。

売上を期待しない自社商品はないので、出来る限り手に取ってもらえる商品にしたい・・・。そうなると、オリジナルデザインを施し、商品がきっちり収まるパッケージをオーダーしたいという思いになりますよね。

その時に必要になってくる一つが展開図です。

希望のパッケージ形状が決れば、充填する商品の寸法に合して箱を設計しなければなりません。その際に立体的なイメージを2次元の図面に表す事が、展開図を作成するという事になります。

この展開図はオーダーパッケージの元となり、この図面を使ってデザインを描き、原紙に対しての割付をし、抜き作業の為の木型を作成するのです。

展開図が無ければ、オーダーパッケージは始まらないのです。

そんな展開について少しお話をさしてもらおうと思います。

 

オーダーパッケージ形状について考える・・・

オーダーパッケージ形状について考える・・・

最初に展開図を書く前に”形状”を決定しなければなりません。

普段箱に携わっておられる方は色々な側面から形状を決定されるのですが、初めて箱を作られる方は、仕上がる立方体の幅、奥行き、高さは指定出来ても、その構造まで考えるのは少し難しい時もあります。

箱形状の大まかな分け方は、サイド貼り、地獄底貼り、ワンタッチ底貼り、四角貼り等があげられるのですが、それぞれに特徴があります。

サイド貼りは別名キャラメル箱とも言われ、天面と底の部分が差し込みになっている箱で組み立てかたは箱を起こして、天、底面を90度の曲げて差し込みを入れて出来上がりです。

これは内容物があまり重たくないものや充填作業が容易な場合によく採用され、尚貼り代も安くあげられる為ポピュラーな形状とも言えます。

また貼り方式としては同じサイド貼りなのですが、底部を4側面から出たフラップの組み上げ式の箱を地獄底貼りとも言います。これはいったん組み上げてしまうと底が抜けないというところから、こう呼ばれているのだと思われますが、キャラメル箱形式では内容物が抜け落ちてしまう恐れのある重さのもの使われる事が多いのですが、底の組み上げに若干手間が掛かってしまうので生産量の多いパッケージには時間を取ってしまい生産性が落ちてしまいます。ただ貼り費用はサイド貼りと同じなので、生産性と経費を考えて検討しなければなりません。

生産性の面からいうと、ワンタッチ底貼りがもっとも効率的で箱を起こすと自動的に底が組みあがり天面を差し込むだけで作業は終了となります。ただ底部にも糊貼りを付ける為、貼り工賃としてはやや高いものになってしまいます。

もちろん底が抜ける心配は糊貼りがある分、地獄底形式のものよりしっかりしているとも言えます。

お弁当箱の様に底面積が大きく、高さが低いものは、底抜けや糊代の大きさが小さくなってしまい貼れない場合があり、こんな時は箱の四角を糊貼りする四角貼り(フォーコーナー貼り)で対応します。

他にも枕の様な形状のピロー貼り(印籠貼り)や、奥行きの無い封筒の様な貼り方(カマス貼り)があり内容物に合わした貼り形状がありますし、また貼らず蓋箱と身箱でなる(弁当箱)組箱もあります。

天面に持ち手を付けたケーキ箱や吊り下げ穴をのあるヘッダー付きの箱・・・等々、数えればきりが有りません。商品をどの様に入れて、どう陳列するか、お客様がどの様に開封するか、手間は、費用は?

考える事は沢山ありますが、オーダーパッケージを作る第一歩となるので、とても大事な要素です。

一般的な形状の化粧箱の展開図とその役割

一般的な形状の化粧箱の展開図とその役割

化粧箱を作る、イラストレーターで図面から作製する、はたまた化粧箱の見積依頼を掛けるなどで化粧箱の展開図とそのそれぞれの寸法などを書く必要がある。

しかし展開図がどうなっているのかちょっと自信が無い、それぞれの寸法を例えば「高さ」とは箱のどの部分にあたるのか?

といったように何と表現したらよいのかわからない。

今回このブログに初めてアクセスいただいた方は、もしかしたら上記のようなお悩みを抱えておられるのかも知れません。

昨今のことですので、インターネットで「展開図」と検索を掛けて様々な印刷会社さんのHPを開いてみればその展開図や寸法の書き方はだいたいわかるのですが、(かくいう当社HPにもそれぞれの展開図が乗っております)どうせなら一覧で1ページで見たいと。

というより私が初めのころは上記のようなことで悩んで時間を無駄に多く使ってしまったことがありまして、何かわかりやすく一覧でまとめてくれていればなあ、と常々思っておりました。

そこで今回は一般的によく使用されている4種の化粧箱のその展開図と簡単な特徴を紹介していきたいと思います。

化粧箱の展開図 その1 サイド貼りの箱2種

というわけで早速サイド貼りの箱の1種目、キャラメル箱から参ります。

まずは展開図をどうぞ。
化粧箱の展開図 その1 サイド貼りの箱2種

①が幅 ②は奥行 ③は高さ になります。

さて、このキャラメル箱。化粧箱としては非常に安価に作製できる形状といえます。

というのも展開図をご覧の通り糊貼りを行う箇所が横側の一箇所しかないからです。

そのため糊貼り加工において、その事前準備にかかる時間や木型で抜き加工を終えたシートが糊貼りのラインを通り折りたたまれながら糊貼りを行われる、そのラインの流れる速度も他の加工よりも早く流せます。

さらに言いますと、糊貼りを行いラインから排出された製品を糊貼りがしっかりと行われているのか検品することも検品する箇所が一箇所だけのため、やはり作業が早く済みます。

このように様々な箇所で早く行えることもありサイド貼りは糊貼りを行う加工においては基本的に最も安価に加工ができると言えます。

ただ欠点としては、これも糊貼りが1箇所のみ。ということです。

底面が貼られていないため、あまり重量のあるもの等は向きませんしまた商品充填の作業性としても後に紹介するワンタッチ横底貼りに劣ります。

ではそのワンタッチ横底貼りとは?と行きたいところですが・・・

その前にもう1種のサイド貼り箱、地獄底箱の展開図をどうぞ。
地獄底箱の展開図

①が幅 ②は奥行 ③は高さ になります。

見ての通り、貼りの形状としては横側の一箇所のみでキャラメル箱と同様です。

しかしその底の形状が大きく異なることがわかると思います。

これこそが地獄底の所以であり、底のフラップを噛み合わせるように組みたてることで底面が抜けなくなります。

この一度組めば抜け出せなくなることからこのような物騒な名前で呼ばれているとか。

この形状では、キャラメル箱のときよりも底面の強度が増しておりより重たいものでも対応可能となります。

ただし形状の関係で底の中心部分に重さが集中する球体状のものなどには適しておりません。

また、キャラメル箱よりも組み立てる手間が増えることも決して見逃してよい部分ではありません。

加えて言うとキャラメル箱よりは底面の強度が上がりますがやはりワンタッチ横底貼り箱に比べると劣ります。

化粧箱の展開図 その2 ワンタッチ横底貼り箱

ということで次の展開図はワンタッチ横底貼り箱になります。

まずは展開図を…
化粧箱の展開図 その2 ワンタッチ横底貼り箱

①が幅 ②は奥行 ③は高さ になります。

この形状はその1でちらっと言いましたがサイド貼りの箱よりもその耐久性・作業性で勝ります。

この理由もとても単純です。

サイド貼りが横側のみを貼るのに対してワンタッチ横底貼り箱はその名の通り、横側1箇所と底面2箇所を貼りあわせます。

底面を事前に糊貼りしていることから、当然その底面の強度は糊貼りを行っていないサイド貼りの箱よりも高くなっております。

また、すでに底面を貼っていることから、商品として納品された状態=倒れた状態から立ち上げるだけで箱になります。

このため充填作業などが非常に効率的に行えるところもこの箱の大きな利点です。

問題としてはサイド貼り箱よりも単価が高くなる。ということが大きいと思います。

この理由は、おそらく書くまでも無いかと思います。

すなわち糊貼り箇所が増えることによる作業難度・作業時間の増加です。

ラインを通して箱を組み立てるための仕掛けも、糊を圧着させるためにかかる時間も、その糊が圧着しているかを検品する箇所も、全てサイド貼りの箱に比べて増加するため、必然的に製造コストも上昇します。

とはいえ後の充填作業などはサイド貼りの箱よりもはるかに安易に行えますのでその辺りでの作業効率の良さと仕入れ賃とを天秤にかけられると良いかと思います。

化粧箱の展開図 その3 四隅貼箱

最後は少し別形状。

例によって展開図からどうぞ。
化粧箱の展開図 その3 四隅貼箱

①が幅 ②は奥行 ③は高さ になります。

この貼り形状は先に挙げた2種の貼り形式よりも加工賃が高くなることが多いです。

理由はワンタッチ横底貼り箱のさらに貼り加工の難度が上がったもの。といえばわかりやすいかと思います。

さてこの化粧箱はどういったものに使用されるのでしょうか?

代表的なものは「高さ」が低いものになります。

先に挙げた2種の貼り形式では、「高さ」があまりに短いと糊貼りが出来なくなります。細長くなりすぎるとラインを通す際に上手く折りたたむことが難しくなるためです。

しかし、この四角貼箱においては展開図の通り「高さ」にあたる部分がラインを流すにあたって短くてもあまり影響を与えません。

もちろん限度はありますが、それでも他に比べれば対応できる可能性があります。

そのため平べったい商品を入れるに適していると言えます。

また、蓋の開く部分が広く取りやすいことと、ワンタッチで箱に組みあがることから、商品を充填する作業が容易ですので例えば店頭で次々に組み立てて充填する。

などにも良いかもしれません。

ということで代表的な貼り形状とその展開図の紹介でした。