化粧箱の小ロット製造で費用的に影響の大きいもの小さいもの
最低ロットはいくらでしょうか?という質問を良く尋ねられます。
答えとしては1個からでも。です。

とはいえ1度でも箱の見積もりを取ったことがある方はわかると思いますが、例えば製造数100個といった具合の超小ロットの見積もりを取りますと単価の欄の数字が大変なことになります。

仕様にもよりますがおそらくそこには『箱1ヶの値段』とは思えないような数字が記載されるでしょう。

そんなこともあり、お客様が納得いただきお支払いいただけるのであれば、私共としては数量がいくらからでも製造いたしますが、実際のところ500~1000個が単価と製造数の最低ラインとなることが多いです。

何故なら製造数が100個のときでも1000個のときでも、製造数量×単価の合計金額に大きな差が無いことが多いのです。

例えば・・・100個のときは単価800円だったものが、1000個ならば100円になるような感じですね。

ちなみにこの場合100個を10個にしても合計金額はほぼほぼ変わりません。

単価が800円から8000円になると思ってもいいぐらいかも知れません。

さて、その辺りの理由は、まぁ  わざわざ言わなくとも大体わかるとは思います。小ロットでの製造では、機械を動かすのにかかる最低費用=台数計算の範囲から抜け出せないために合計金額に差がほとんど出ないというものですね。

しかし化粧箱の仕様によっては先に書いた例から漏れるものもあります。

つまり100個で800円だったものが1000個だと130円ぐらいになるものも中にはあるということです。

そこで今回はどんな仕様の加工が小ロットでの製造の範囲において特に合計金額に大きな影響を与えるのか?逆にどんな仕様ならあまり影響を与えないのか?

この辺りを紹介していきたいと思います。

化粧箱の小ロット製造で合計金額に影響をあまり与えないもの

化粧箱の小ロット製造で合計金額に影響をあまり与えないもの

ということでまずは小ロット製造において、合計金額の影響が薄いものから紹介します。

ざっと  あげますと印刷と打ち抜きと貼りの3工程がそれにあたります。

つまり化粧箱を製造するにあたり基礎となる加工です。

これらの工程は大量生産を前提にしており、例えば印刷は1時間あたり10000枚前後の紙を通せる速度で印刷ができますし、打ち抜きでもやはり1時間で8000枚前後は通せるだけの速度での加工が可能です。

貼りはといいますと、印刷も打ち抜きもそうですがこれは特に形状や貼りの箇所によって、その速度が変わりますので一概にはいえませんが、それでも1時間あたりに10000枚前後は貼れるものもよくあります。

このように印刷・打ち抜き・貼りの3工程は加工の速度が非常に速い工程ですので、機械に100枚通すのも1000枚通すのもそう大きな差にはなりません。

そうなると機械を動かすことに対してかかる最低加工賃のみでの費用算出となりますので、製造数量が100から1000になっても、合計金額への影響が小さいということです。

さらに加えますとこれらの工程は印刷であれば色の調整を、打ち抜きであれば面付けという罫線の入れ具合などの調整を、貼りにおいては糊貼りを行うための仕掛けの設定において、それぞれ30分前後の時間を必要としますし、これらは製造数量が増えようが減ろうが同じだけかかるものになりますので、合計数量が少なければ少ないほど、その割合が大きくなります。

つまり100枚の製造ならば印刷の場合は、

→色出し30分+100枚通す時間:約40秒の【合計30分40秒】分の費用がかかり、

1000枚の製造ならば

→色出し30分+1000枚通す時間:約6分の【合計36分】分の費用となります。

ついでに、10000枚の製造であれば

→色出し30分+10000枚通す時間:約1持間の【合計1時間30分】分の費用がかかります。

これが打ち抜きでも貼りでも同じように計算されます。

セットにかかる時間の割合が小ロットであればあるほど大きいことがわかりますね。

そして機械を40秒動かすのも6分動かすのも費用にはほとんど変わりがありません。

そういった理由から印刷・打ち抜き・貼りの工程においては、小ロットでの加工においては製造数量が変わっても、それほど合計金額に影響を与えることが無いのです。

化粧箱の小ロット製造で合計金額に大きく影響を与えるもの

化粧箱の小ロット製造で合計金額に大きく影響を与えるもの

では大きく影響を与えるものは何でしょうか?

とはいえ先に印刷と打ち抜きと貼りはあまり影響を与えないと書いたのですから当然その他の加工全般ということになりますね。

すなわち、原紙・表面加工です。

これらは台数計算を用いずに単純にその枚数×単価での計算となりますので紙の総量が増えれば増えるだけ金額に影響を与えることになります(最低加工賃の設定はありますが)。

さらにこれらは製造数量が増えても基本的に単価が下がることが無く、どれだけ小ロットでも、逆に大量生産でも等しい単価となります。

化粧箱を100枚製造であれば原紙の必要枚数は印刷の色出しなどのロス分含めて400枚購入するとして、1000枚での製造の場合は1300枚購入するとします。

であれば単純に400枚×単価と1300枚×単価の差、つまり3倍ほどの費用の差が発生するということです。

表面加工も同じ要領です。こちらも紙枚数×単価にて計算します。

そのために品質の良いものを作ろうということで、紙のグレードを上げれば、高い付加価値をつけようと【フィルム貼り】(リンク先は表面加工の説明です)をすれば、製造数量が少し変わるだけでもその合計費用は大きく変動していきます。

化粧箱を小ロットで製造するのは損か?

化粧箱を小ロットで製造するのは損か?

ということで化粧箱の小ロット製造における費用変動の要素の紹介をいたしました。

最後にそれでは化粧箱を小ロットで製造して高い単価を払うことは損なのか?について少しお話します。

一番上の例で言えば100個製造の場合は単価800円ぐらいにはなると書きました。
そして1000個であれば100円ぐらいに落ち着くと。

何度も書きますがあくまで一例です。実際は仕様によって大きく上下します。

閑話休題。

さて100個製造の単価800円と1000個製造の単価100円ですと、もちろん1000個製造の方が単価的には圧倒的にお得ですね。
ではそちらで、となるのは当社としてもありがたいのですが、他の観点から見れば必ずしもお得ばかりでは無いはずです。

まず単純に合計金額は100個のときの方が安いですね。
8万円に対して10万円です。2万円の開きがあります。

さらに在庫という面でも100個のときと1000個のときでは、実に10倍もの在庫面積が必要となります。

…実際は1箱が10箱前後になるだけですが、とはいえいくら単価的にお得だからといってあまり無闇矢鱈に大量生産するのもどうでしょうか?というところです。

コストパフォーマンスはもちろんとても大事ですが、あまりそれだけに囚われて後で困ったことにならないようにお気をつけ下さい。