見積もり段階や校了段階などでよく聞かれることがあります。
「どのぐらいで納品できるのか?」と。
もちろん発注する側からすれば至極当然の質問かと思います。
製造にかかる期間が具体的にわかっていれば、商談するにあたってデッドラインを意識して話を進められますので後々困ることが減るというものでしょう。
さて、では実際のところどのぐらい期間が必要になるかといいますと、個々の条件やそのときの工場の混み具合などによって大きく異なってはきますが、通常は、正式な発注の受諾・製品仕掛かりより約10日前後、工程が多いものや組立などの手作業が加わると ~20日間 位となります。
どうしても急ぎで納品しなければならないような場合には、それぞれ相談に応じてもっと短納期で仕上げることもありますが毎回毎回うまく短納期で仕上げられるかと言えば、難しいと言わざるを得ません。
まして工程の多いものになればなるほど、納期調整は難しくなります。当然ですが。
そのため、商品の売れ行きや時期などを見定めて必要になってくるであろうと予想される10日~20日前にはご発注をいただきたい。。。ということになります。
しかし商品によっては突然大量に注文が来たりするものなどで、その辺りのタイミングが上手く読めないものもあるかと思います。
そうなると毎回短納期での発注ということになり間に合うか不安を感じながらの、あまり精神的によろしくない状態になります。
そこで毎回の発注から少しでも短納期で仕上げられるように仕様の上で考えられることを紹介したいと思います。
短納期で化粧箱を作成するにあたって~印刷~
オフセット印刷を行うにあたって納期を早くしやすくする方法としてひとつは出来るだけ一気に加工が出来るように印刷色を汎用的なもの(カラー4色)とする、もしくは何点かを同時発注するような商品であれば共通の特色を使用する。
もっと言えばブランドカラーとして統一出来れば訴求力UPにつながるかもしれません。
印刷色を汎用なものにすれば、他のカラー4色(レギュラー4色)を使う商品の印刷を終えてすぐにインキを変えることなく印刷にかかれますのでその分の無駄がなくなり全体の加工速度が上がります。
そのため、○日にレギュラー4色を使って印刷するからその日に一緒に印刷しよう。というようにセットで印刷されやすくなります。
次の、同時発注する商品であれば共通の特色を使用する。というものも同じ考え方でありつまりはインキを変える手間が少ないほうが同日にはめ込みやすくなるので、結果的にちょっと早くなりやすいということです。
また依頼をかける印刷業者の印刷機を知っておくと良いでしょう。
例えば弊社では5色印刷機がありますのでR4色+何か(特色やニス等)が可能ですが、もし6色以上使う印刷であれば弊社で加工する場合は印刷機に2回通しての加工になります。
油性インキでの加工であればインキを乾燥させる必要もありますので印刷一回目→乾燥(1日~)→印刷二回目となります。
UVインキであれば速乾しますので同日中に印刷も可能ですがこちらはこちらで単価的に油性インキよりも上がりますので難しいところでもあります。
そのため印刷業者の印刷機が何色対応のものかを知っておけば先方さんが6色以上を提示されたときに、その場合は納期ももう少し余裕がほしいと、その場でお伝えすることもできますので、それだけ得意先さんとの商談などもスムーズに行えるかと思います。
ちなみに、厳密に言えば、色の具合を似た感じの色にする(=類似色にする)というものも全く違う色の印刷物を、1台目と続けて→2台目と印刷するにあたっては、色の調整がまったくの0から調整するよりも早くなるともいえます。
弊社では印刷から加工までを一貫しておこなうことで納期を短縮できます。
そんなケイパックの強みをさらに知りたい方は、こちらの記事ものぞいてみてくださいね。
>>一貫生産できるケイパックの強みやこだわりを見てみる
短納期で化粧箱を作成するにあたって~表面加工~
印刷が済めば次の工程です。すなわち表面加工についてです。
表面加工で基本的に1番早く加工できるものはニスになります。
先の印刷のところで出ておりますがニスは他の表面加工と違いインキと一緒に流しますので、印刷すると同時に加工ができます。
基本的にと書いたのも先の通りで、ニスを加えることで、もし印刷が2回通しになり、余分に1日以上必要となるのならば他の表面加工でも加工日程的には変わらないこともあるからです。
表面加工としてのニスのメリットや特徴については、こちらの記事でも紹介しています。
>>ニスの経済性や納期について知る
さて、では他の表面加工には日程的な差があるのでしょうか?
例えばビニール引きはプレスコートやPP貼りに比べて工程が少ないことから早く仕上がりやすいです。
また、ちょっと特殊(というほどでもありませんが)なもので水性コーター機を使用した表面加工もあります。
これは印刷機に備えられているものですのでこれを使用した表面加工は当然印刷と同時に加工できますので表面加工の工程がその分短くすみます。
他にもエンボスの柄などもあまり使用されないものの場合はある程度数量がまとまるのを待っての加工になりますので、その分加工待ちの時間が増えやすくなります。
ということで少しでも納期を短くするための加工の紹介でした。
他の工程に関してもまた紹介していきます。