オリジナルの箱を作成依頼するときの小技

今このブログをお読みいただこうとしてくださっている方は、これからパッケージを作成しようとしている、もしくは今までにも作成してきている方でしょうか。それとも私と同じくパッケージ業者の方でしょうか。少なくともパッケージを作成する事に興味を持っていらっしゃる方かと思われます。

今回は、そんなアナタにパッケージを作成する際に活用できる小技をご紹介させていただきたいと思います。『小技』ですから、それほど大それたものではなく、むしろ細かく小さなコツのようなものを幾つかずつ書いていこうと考えておりますので、その時々に合わせて思い出して参考にしていただけたら嬉しい限りです。

それでは、小さなことからコツコツと(笑)。

ニスについての押さえておきたい点

ニスについての押さえておきたい点

共版ニスも活用しよう!

ニスは印刷機で引く表面加工ですので、色を印刷するのと同じように版を作成しニスをのせたい部分にだけのせることが可能です。

この特徴を利用して、印刷して色が乗っている部分の上にだけニスを引くのが共版ニスと呼ばれるニスの引き方です。こうすることで、印刷されてない白地の部分の色味や質感を生かしたり、ニスの黄変を目立ち難くすることが可能になります。

白地の部分にはニスが引かれていないためその部分が汚れやすいなどのデメリットもありますが、手段の一つして知っておいていただければと思います。

ニスでデザインをする!

前述のようにニスは版を作る事で、のせたい部分にだけのせる事が出来るという点を生かして、光沢の違いをデザインに取り入れたパッケージを見たことはありませんか?

ツヤ出しのグロスニスとツヤ消しのマットニスを組み合わせて使用することで印刷による色のデザインとは別に光沢のデザインで模様などを更に上乗せする事が可能になるわけです。ニス以外でもこうした光沢の差でデザインすることは出来ますが、ニス・マットニスで行いますとコストがかなり抑えられます。

ニスについてはこちらの記事でメリットやコスト・納期などについて紹介しているので、気になった方はぜひ!
>>表面加工の選択:ニスについて詳しく知る

色校正についての押さえておきたい点

色校正についての押さえておきたい点

色校正にかかるコスト・費用を抑えるには?

『色校正』をするためにはコストが発生するという問題があります。まして『色校正』も、イメージと違ったために修正していくとすると時には2回3回と重ねる事にもなり、その都度費用はかさんでいく事になってしまいます。

「イメージ通りに作成したい」と「コストは極力抑えたい」とは互いに相反するわけですが、失敗しないための費用と考えればそれは必要な費用とも考えられます。

さてそれでは、どのようにすれば抑えることが出来るのでしょうか。私からは次のような手段をお勧めします。

●イメージをしっかりさせておく

初手から観念論でなんですが、結局のところパッケージの作り方として一番大事な点ですので挙げてみました。勿論、具体的イメージを固めつつ修正していくために「色校正」を活用するというのも手段の一つであります。

●色見本を用意する

アナタのイメージを伝える上で、見本となるものを用意し入稿時に一緒に付けるようにしましょう。プロセス4色でのデータの場合はデータ通りにしか出てきませんが、明らかにデータと違っていれば出力前にその旨を教えてもらいデータ修正することでより近い所から始められますし、イメージと離れた色が出力された場合でも目指す地点が判っていればどこをどのくらい修正すれば良いか相談することが可能となります。特色を使用する場合はそもそも色見本かDICなどの色番指定がなければ特色インキを作る段階で困ってしまいます。例えば「海の色の青色」などと言葉で伝えたとしてアナタのイメージ通りの色で出てくるでしょうか?

特色の色見本を用意する際には、紙ベースのものの方が望ましいです。例えばガラスや樹脂の製品の色に合せるよりも、紙に印刷された色に近づける方が容易いからです。そもそも素材があまりにも違うものとでは、全く同じ色は出ないと認識しておくくらいが良いでしょう。

色見本を用意することは、結果的に校正回数や無用なトラブルを抑えることになります。

●必要枚数を絞る

先に挙げたコスト増の原因の中で、校正の増し刷りは割と大きなコストアップとなりがちです。通常枚数に5枚程プラスしたら2倍前後の価格になることもままある話です、必要枚数はしっかり絞って出力することをお薦めします。展開が小さなものであれば、紙のサイズを大きくして面付け数を増やした方がただ刷り増すよりもお得になることも多いです。これについては依頼先が心を砕くべき点でもありますが、アナタの方からも一言入れておく方が良いでしょう。

●付合せて出力する

2種類の化粧箱を同時期に作成する・同型で複数柄作成するなどの場合には、共通した色を使用している場合のみですが、一緒に校正出力することで費用を抑えることが可能となります。展開が大きくて一緒には出せない場合もありますが。。。

同様に両面印刷の製品の際など、紙地のオモテ・ウラに違いがないなら、校正では片面に両面分とも付けることで抑えられます。

ただし、一緒に出す場合には少し距離を空けたり印刷方向に対して重ならないようにするなど留意した方が良い点もありますので依頼先に相談して決めると良いでしょう。

●一部分だけで出力する

例えば化粧箱の場合など、展開したすべての面を出力する必要がない場合もあります。白地にロゴマークだけ印刷するようなデザインの時など、全面を出さずともロゴ部分もしくは印刷のある面のみの出力でも十分なのではないでしょうか。校正費用はサイズでも変わりますので、カットして仕上りイメージも見る必要がある場合など以外では有効となります。校正出力前に依頼先へ相談してみてください。

ただし本機校正の場合には、出力時の条件が本番と離れていくことになりますので、この方法は選択しない方が良いでしょう。

●余白部分も活用する

掛け合わせの色などCMYKの各パーセンテージや、アミの度合いに迷うこと多々あるかと思いますが、そんな時には余白部分で且つ本番で影響を及ぼさないような位置に幾つかのパターンの掛け合わせやアミを色玉として置いておきましょう。刷ってみてデザイン内の色がイメージと違う場合に、「この部分はこちらの色に変更します」となれば2回目の出力をせずに済むこともありますし、少なくともデータを修正するうえでの物差しとなってくれます。

置く位置については依頼先へ相談して、本番に影響の出ないところを聞きましょう。

校正の種類によっては出来ないものもありますが、以上のような方法を都度重ねることで、費用を抑えることもご検討いただければと思います。

最後に、作成依頼の大雑把な流れを・・・

最後に、作成依頼の大雑把な流れを・・・

仕様を決めるにあたって最初に考えるのはどんな大きさの、どんな形状の商品をどう納めるか、どう見せるか・・・が大事で、それを根本に材質、構造形式、デザイン(印刷)表面加工等の加工をどの様にしていくかを考えていきます。

その中でも構造形式を決める事が一番目の作業となり、そこからサイズが決り、それをどう加工していくかが決っていきます。

先ずは原紙選定、これは大きく紙種を考えて頂きたいと思います。商品単価から選定する場合は、安いコートボールから平滑性の高いキャストコートまでの幅広い紙種の中から選出するのですが、要望が多いのはとにかく安い【コートボール(裏ネズ)】、裏ネズでは見栄えが悪いので裏面コートしてある安い紙である【カードB】というパターンが多く、【カードA】や【アイボリー紙】を選ばれるのは、まだそれより仕上を綺麗にしたい時に採用され、高級感や訴求効果を求められる時は、【キャストコート】や【加工紙(ホイル紙・パール紙等】】にまで視野に入れられる事が多いと思います。

この紙種が決れば後は内容物の重さや形状で、それぞれの紙厚を決めるのですが強度的な事が分かりづらい時には、営業に問い合わせるなり、サンプルを作成する事で紙厚を決める事になります。

たた、『まずは原紙選定』とは言いましたが、仕様を決める一番最後にしてもなんら問題はありません。

次は構造形式(原紙選定を後回しにすれば、これが先)になります。何をどの様に箱の中に収めるか・・・が一番で、その形式は様々です。

重さの無い商品で開封が容易である場合はやはりキャラメル箱が良いでしょうし、少し重みがあり、底抜けの恐れがある場合は地獄底タイプ、充填作業の手間を考えると箱を起こすだけで底組みが出来るワンタッチ底箱、ちょっと変わったピロー(まくら型)箱や少し大きな商品や、充填数の多い(たとえばゼリーのセット箱とか)場合は、蓋と身が分かれている組箱なんかがいいでしょう。

形式一つをとっても色々あるのですが、それぞれに付加機能を盛り込むことも出来ます。細長い棒状の商品を箱内で立たせておきたい、バラバラにならないようにしておきたい・・・という場合は、箱内に中仕切りを付ける・・・別部材で付ける事も多いですが、一体部材としてオートマッチックに立ち上がる様にも出来ます。また透明ケースの様に箱中商品をお客様に見せたい場合は、穴を開けてフィルムを貼ることで窓付の箱にもなります。

商品陳列が据え置きではなく吊り下げ式であるなら、ヘッダー穴を設ける事も必要です。上記以外の構造形式、付加機能も沢山あり、それは都度営業の方に問い合わせて頂ければより良い箱になっていくと思います。

構造形式が決れば、その箱にどの様なデザインを施すかです、このデザインが印刷度数(色数)になりますが、写真を載せたり、カラフルな配色にするには印刷の4原色(スミ、赤、藍、黄)にすれば表現は豊かになるだろうし、原紙自体に風合いがある表面なら、単色(特色)を選ばれるのもいいでしょう、はたまたアイキャッチ性に優れた蛍光インク(特色)の採用も考えれますし、その表現には限りがありません。ただ色数はコストに繋がり、むやみに増やすと高価な箱になってしまいます。(笑)

次は、表面加工となります。この表面加工、まず美粧性(艶・光沢)を求める意味合いでいうと、ニス、ビニール引き、プレスコート、フィルム貼りの順で光沢が上がっていきます。

ただ、コストもこの順番で上がっていきますので、どこまでの光沢を求められるのかを事前に確認されておかれた方がよいと思われます。

また、この逆でマット感が必要な場合は、マットニス、マットビニール引き、マットフィルム貼りの順で綺麗なマット感が得られますがこれまた、この順番でコストが上がっていきます。

取り扱われる商品の内容で、高級商品であるならばプレスコートやフィルム貼りを選択される事が多いですし、普及価格帯の商品であればニス引きやビニール引き等が多くなります。

ただ美粧性だけではなく表面保護の観点から選ばれる事も多く、その場合は輸送キズが心配なので・・・と言われる方はビニール引きやプレスコートを選ばれますし、陳列時の汚れまで気にかかる・・・と言われる方はフィルム貼りまで施される方もおられます。

やはり、これも商品群としてどこまでの範囲を気にかけられるかで、その表面加工が決っていきます。

まとめますと、要はどの様な構造形式の箱(キャラメル箱、組箱等)を、どの様な寸法(巾、奥行き、高さ)で、どの様な原紙(コートボール、カードB等)にデザイン(印刷色数)をして、表面をどの様に保護、艶を出すかを決めれば、最後に製造数量を決めれば見積は出来ますので、コスト感があえば作成依頼という流れになります。

是非ともお見積もりの御用がございましたら、当社ケイパックをご指名して頂きますようお願い致します!!