大阪は生野区でパッケージの製造メーカーとして、
弊社は日々様々な箱や台紙などを印刷し、トムソンに通し、糊貼りするという
自社内での一貫製造を行っております。
社内一貫製造はもはや中大手の規模であれば珍しいことでもありませんが
小さな業者では印刷は印刷だけ、トムソンはトムソンだけ、貼りももちろん貼りだけ
という状態での製造がまだまだ多いように思えます。
一貫して社内で製造を行うことに対するメリットとしては、
例えば納期対応であったり価格対応であったりと
お客様にとってとてもわかりやすく、かつ効果のあるものが多々あります。
他にも、お客様のご要望を工場の全工程に容易に伝えられることや、
情報伝達がすぐに行えることから低品質のものが発見されたときの対応が速かったりと
様々な面でメリットを提供できるものと考えております。
さて、そこで今回は一貫で製造しているがゆえに可能な取り組みの1つとして
弊社が年に4回行っているお客様を招待し実際に商品がどのように作られているのかを
設備の紹介を行いながらご覧いただく、工場見学会について紹介したいと思います。
パッケージメーカーとしての工場見学会 ①
先ほど書いたとおり弊社では年に4回の工場見学会を実施しております。
約2時間程の工程で、午前に1社、午後に1社をそれぞれお招きしての開催です。
まずは事前説明として事務所まで上がっていただき、
弊社の設備のみならず、化粧箱が作られる全ての工程をざっと説明し、
パッケージがどのように作られているのかの大まかな流れをつかんでいただきます。
それに加えて弊社が行っている品質管理のための取り組みも紹介し、
実際に工場を見ていただく前に、どのような点に注力しているのか、
そのためにどのような設備を備えているのかを説明いたします。
ここまでおおよそ30分となります。
説明が終わればいよいよ工場へとご案内し実際に稼動している様をご覧いただきます。
パッケージメーカーとしての工場見学会 ②
それではいよいよ工場内部のご案内です。
印刷、トムソン(抜き)、グルアー(貼り)の工程順に
各部それぞれ20分ほど見ていただきながらのご案内となります。
まず始めは印刷の部門をご案内しております。
弊社の設備として印刷機は2台備えており、
主にご覧いただくのは1階に備えている印刷機となります。
こちらはUV5色のコーター付きの印刷機となっており、
例えば4色+ニスなどの印刷は1回通しで対応できます。
2階には油性4色の印刷機がございます。
UVと油性との違いや、コーターを使えることのメリットなどを紹介しつつ
印刷不良を出さないための取り組みなども合わせて説明していきます。
次にトムソンですが、まず木型やターナー(紙を揃えるための設備です)といった
トムソンに掛ける前段階の設備や部材の紹介を行ってから、
トムソンの稼動の様子をご覧いただきます。
こちらには4台のトムソン機が備わっており、
それぞれの対応できる原紙サイズや見当ズレを検知するカメラなども紹介します。
さらにトムソンを通し終えたあとの原紙の、商品部分以外を落とす落丁作業の様子も
ご覧いただきます。このときに、手作業で行うことが多いこの作業を
機械によって半自動的に行う落丁機が稼動しているところもご覧いただきます。
最後に貼りの工程ですが、こちらでは3台の機械が備わっており
それらの稼動の様子を見ていただいております。
印刷やトムソンでの稼動の様子も興味関心を持たれて見て頂けるのですが
一番人気があるのはこの貼りの工程であることが多いです。
展開された状態のパッケージが給紙口からベルトに沿って流れていき、
その過程で折畳まれ、糊付けし、貼りあわされて、
普段お客様の手元へと届いている箱の状態になっていく様には、
やはり皆様思うところがあるようです。
もちろんここでも稼動の様子に加えて糊貼りが問題なく行われているかなどの
不良検知のための設備や取り組みなども紹介させていただきます。
およそ1時間かけてこれらの設備をご見学いただき事務所へと戻ります。
トムソン加工については以下の記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
パッケージメーカーとしての工場見学会 ③
さて、事務所に戻りますと、まとめとして全体の説明や
わかりにくかったところの追加説明などを行い
パッケージの作られ方への理解を深めて頂いております。
また、弊社設備への感想や応対したスタッフへの感想などをいただき
更なる内容の磨き上げを行っていくためのアンケートにもご協力いただいております。
それらが済みましたら工場見学会終了となります。
合計2時間ほどの短い時間ではありますが、
実際に自分達の商品がどのように作られているのか、
どのような人たちが携わっているのかを見ることの出来る機会であり、
実際お招きしたお客様方も見れて良かったという感想をいただくことが多いです。
そうしたお声を聞くと、
これも弊社が社内一貫製造をしていることのメリットの1つだと実感する次第です。