パッケージの表面加工 もろもろ

まずは、一般的な種類から・・・

一般的な表面加工としては主に印刷ニス、ビニール引き、プレスコート、PP貼りなどがあります。
また、当社印刷では、インラインコーター設備があり、それを使用して、水性コート、UVクリアコートをすることも出来ます。
それぞれにメリット・デメリットが有る訳ですが代表的な表面加工の内容を簡単にご紹介させていただきます。一

【印刷ニス】
一般的に最も使われる表面加工で、印刷時、インラインで行う為、短納期・低コストで出来ます。
耐磨性を高め、色落ちしにくくなります。光沢のあるグロスニスと光沢を抑えたマットニスがあります。
ニスの引かれている箇所はサック貼り不可となりますが、印刷胴にて引くために版をたてることが可能なため該当箇所からニスを外すことが比較的簡易に出来る。

【ビニール引き】
塩化ビニール系の合成樹脂と速乾性ニスを混ぜた液を印刷紙前面にローラーで引き、乾燥させて、耐磨性を高めます。
光沢が出るグロスタイプと光沢を抑えるマットタイプがあります。比較的、コストを抑え加工が出来、パッケージに良く使用されます。
サック貼りが可能。またそれも理由の一つとして小ロット時にはニスより低コストとなることもあります。
版を表面加工のあり・なし部分を作ることは可能ですが、版代が高額となります。

【プレスコート】
光沢コートを引いたあとに、熱プレスをし光沢をだします。
マットタイプはなく、ニス・ビニール引きより鏡面・平滑性が高く、光沢・耐磨性は優れています。ただし、コストはUPします。
サック貼りが可能。
版をたてて表面加工のあり・なし部分を作ることは可能ですが、版代が比較的高額となります。

【PP貼り】
印刷面に、フイルムを貼り合わせる表面加工になります。
コスト面は高くなりますが光沢や高い耐磨性があります。また、貼り合わせるフイルムの種類でマット調なども出来ます。
サック貼りは基本的に不可ですが、適性を持たせたフィルムもあります。ただしコスト面では更にUPします。

【水性コート】
印刷機のインラインコーターで出来る水性ニスコートです。
印刷ニスに比べ光沢耐磨性に優れています。
印刷機のコーターユニットにてインラインで出来る為、納期・コストでメリットがあります。

【UVクリアコート】
紫外線(UV)照射により硬化する溶剤を塗布し、表面をコーティングします。
PP貼りに負けないくらいの光沢感を出すことが出来ます。
印刷機のコーターユニットにてインラインで出来る為、PP貼りよりも低コストで行うことが出来ます。

上記表面加工以外にも、表面加工の種類はあります。
それぞれの特性を活かし、かつ、コストと機能性も考慮して、選択していく必要がありますが、表面加工も良いことばかりではありません。

たとえば・・・

パッケージに表面加工がなければ・・・経時変化がおきる?

パッケージに表面加工がなければ・・・経時変化がおきる?

『表面加工』とも絡む問題の一つに、”経時変化”という現象があります。

納品直後の商品と1年間在庫していて納めた商品では違いが・・・印刷色が変色したり、表面加工が変色という事が時間の経過とともに見られます。表面加工していない印刷物の場合は色落ちする現象が起こります赤味の変化などは、肌色の赤味が上がり(掛け合わせの他色が褪色する)顔色が赤くなる様な事も出てきたりします。

これはインクの耐光性や含浸の問題で時間が経つほど変化していくとされています。『表面加工』にはこれを防止する目的もあり、ニス、ビニール、プレスコート等があるのですが、実はこれはこれで経時変化が有ります。

プレスコートなどは黄色く黄変してしまう現象が時間とともに見うけられます。印刷色の変化は表面加工することで、退色という部分では表面加工を施していないものと比べてましなのですが、表面加工自体が変色してしまうとなればこれはこれで問題となり、表面加工の意味が・・・となってしまいます。それでも勿論、表面加工をした方が良いという事は間違いないのですが・・・。

退色、変色に強い表面加工はフィルム貼りとなるのですが・・・ハイ、これもこれで表面をフィルムで覆ってしまい、紙の性質としての水分を吸保湿してしまい、この作用が片面のみで行われる為、紙が反る(カールする)ようなことになってしまいます。

またブリスターコート等接着効果を求める表面加工は、その接着性が低下しブリストして接着しなかったり、しづらかたっりします。(特にブリスターコートの場合、接着保障期間が短く3か月ほどしかありません)

経時変化を少なくする方法は・・・、印刷製造完了後直ちに納品、充填、出荷する・・・。こんなことは無理なことが多く、頭を悩ませるところです。

営業としてはこの様な現象を、お客様正確伝え納得していただき、注意できる方法を提案し(耐光インキの使用や日光の当たりずらい保存場所等)事前に経時変化を極力抑える努力が必要となります。

製造後の見落としがちな現象ですが、この”経時変化”、結構心配していただけたらと思います。

パッケージの裏表示など、敢えて表面加工をしない場合

パッケージの裏表示など、敢えて表面加工をしない場合

原紙の印刷面の保護は大事!と長く述べさせていただいた後ではありますが、敢えて表面加工を外して原紙印刷面を剥き出しにする場合もあります。

敢えて、と付けさせていただいているのは、例えばボルト・ワッシャーなどの工業部品の化粧箱であったり、あるいは個箱を幾つかまとめるための内箱と言われる化粧箱などは、美粧性も求めず汚れやキズも多少は構わないために表面加工を施さないモノもあるからです。ここで取り上げたいのは、また別の場合になります。

1つは、美粧性を追うが故、という場合ですね。原紙の色合いや質感を生かしたい、などがこれにあたります。ただ、この場合でも印刷してインキの載っている部分にのみ表面加工としてニスやマットニスを施して保護性を持たせ、インキの載っていない部分については紙地を活かした表面加工ナシの部分とすることなども可能ですので、その際には是非とも一考いただければと思います。

2つ目として、印字・記入のために、というのがあります。表面加工の種類によっては、後から製造番号や消費期限などを印字する予定の箇所を表面加工ナシの状態になるよう外してあげる必要があります。印字用のインキとの相性によっては印字出来なかったりということがあるからです。また、近年健康食品のパッケージなどで見られるようなお客様が日付や✔を記入する欄が設けられている場合なども同様に、ボールペンやマジックとの相性を考慮して最低限記入予定箇所については表面加工ナシとする方が良いでしょう。パッケージの一部がハガキになっている、などもありますね。

こういった、目的を持ったうえで表面加工を施さないという場合もあるわけです。

フィルム貼りのパッケージ=高級?

フィルム貼りのパッケージ=高級?

いろいろなお客様から、「化粧箱に高級感を出したい、どうすれば良いのか?」というご質問をよくいただきます。

これだけではまだ、目指す高級感と言うものが漠然としておりますのでこちらから、煌びやかでゴージャスな高級感を目指されるのか、それとも落ち着きあるシックな感じを目指されるのか、また形状も凝った化粧箱にされたいのかなどお聞きして、表面加工も含め様々な要素からご提案させていただいております。

その際に、「やっぱりPPとか貼らなくてはダメなの?」と言われる事もままあるのですが、必ずしもそうであるとは限りません。「高級感を出しやすい」だけであり、決してイコールで結ばれているわけでもないのですから。

色々な表面加工(広義な意味含め)があるだけでなく、原紙やデザインによっても大きく変わってきますので、その組み合わせ方によっては、フィルム貼りにこだわらずとも、コストも抑えめで高級感やオリジナリティーに溢れた化粧箱を作ることは十分に可能な事なのです。

確かにコストについては、”抑えめ”としかできないかもしれません。クオリティーを高める工夫・加工をしない安価な化粧箱に比べ、1つ2つとそれを加えるわけですから、それなりにコストUPにはならざるを得ません。しかし、少し見方を変えますと安価な化粧箱にはこれらがあまり利用されていないからこそ、差別化に繋がりやすいとも言えます。いずれにせよフィルム貼りが比較的高価な表面加工である以上、他を模索してみて悪い事にはならないのではないでしょうか。

是非、いろいろとチャレンジしてみていただけたらと思います。私共ケイパックも、お声掛け頂ければ精一杯ご協力させていただきます。