パッケージ製作での印刷における妥協点を探る

オリジナルのパッケージを製作するにあたり、もちろんのことですが皆様はデザインを自作されるなり、デザイン会社に発注するなりをされて、こだわりを持ったデザインを用意されているかと思います。

それを実際に紙へと印刷していく私どもの仕事はオリジナルパッケージを製作するにあたっての非常に重要な位置所だと理解しております。

なにせ色の出方次第で同じ柄・デザインでも違った印象を与えるのですから。

例えば、柄が同じでも青みが強ければ少し寒そうな印象を与えますし反対に赤みが強ければ暖かそうな印象になります。

ここのバランスは色を掛け合わせて出している以上、少しの調整で変わってきますし、だからこそ注意が必要な部分でもあります。

とはいえこれらは本生産前に色の校正を作成し、それを持ってお客様と打ち合わせを行い、ここはこうしよう、あそこはこうしようと決定した上で版を作成もしくは再校正を行うわけですから、通常であれば刷版の段階で調整がなされています。

であれば本機と校正機との違いはあれど基本的な方向性は一致している以上、それほどあべこべになることはありません。

しかし、いつもそう準備万端に挑めるわけでもありません。

費用的な問題か、納期的な問題か、はたまたもっと別の用件からか、本生産前に色校正を出すことができないという場合も中にはあります。

そうなると入稿データそのままで刷版し、それをぶっつけ本番で印刷することとなります。

もちろんそのような状態ですので色の調整というものは不可能です。
なにせ指標が無いのですから。

そこで、そのような場合にお願いしたいのが印刷の立会いです。

これは印刷の本生産時にご来社いただき、色の調整を行っている段階で、実際にその色の出具合を見ていただきOKをしていただくというものです。

今回はこの立会いにおいて少しばかり知って頂きたいことがありますので、その辺りを書いていきたいと思います。

もちろんこのような場合以外でも、新版であれば校正を出したうえで立会いたいという方もいらっしゃいます。
そういった方も是非ご一読いただければ幸いです。

①パッケージ製作での印刷立会いについて

①パッケージ製作での印刷立会いについて

まず大前提として「答え」を持ってきていただきたいということです。

漠然とした言い方ですが、要はここの色は妥協できる。ここはできない。といった、パッケージのデザイン全体における最も重要な部分とそうでない部分(厳密に言えばそうでない部分などありませんが)の判断を
行っていただきたいというものです。

詳しい理由は次の項目で書きますが、印刷はある一部分だけに的を絞って色を濃くする薄くするということが難しいのです。

そのため濃い赤と薄い赤があって、濃い赤をもっと濃くしたいとなれば、それに引っ張られるように薄い赤も濃くなっていくのです。

これは逆も然りです。

そして単色の話だけでなく4色掛け合わせの部分ももちろんこの問題は起こります。

例えば肌の色を温かみをもたせたいから赤を強くする。
となれば周りの赤もあがりますので肌の色は良い感じになったけれど商品の赤みが強くなりすぎている。というものです。

ですので、こういった問題にあたった際にその判断を下すあなたには、どこが重要でどこが妥協できる。という判断基準を持ってきていただきたいのです。

②パッケージ製作でのオフセット印刷の原理について

②パッケージ製作でのオフセット印刷の原理について

ということでこちらで先にあげたことの理由を説明したいと思います。

印刷機が一部分だけに的を絞って色の濃淡を変えることが難しいといったことですが、これは印刷機で色の濃淡を操作する方法のためなのです。

その方法とは、印刷面を何本もの直線のラインに分けて、そのライン上のインキの供給量を上下させることによって色の濃淡を変化させるというものです。

つまり同じライン上の、ある柄を濃くするためにインキの供給を増やすと同じライン上にある別の柄へのインキ供給量も増えるのです。

またこのラインは不動ではなく、左右へとブレます。

そのためある一部の赤を濃くしようとすると、そのライン全体と隣接するラインの赤みが強くなってしまうのです。

これが薄くするときにも同じ現象が起こります。

そのためにパッケージ製作における印刷加工では綿密な打ち合わせによるデータの編集やお客様当人における妥協点の設定が必要となります。

③パッケージ製作での付け合せについて

③パッケージ製作での付け合せについて

さて、色校正を出さずにパッケージを製作するにあたりの話をしておりましたが、ここでは色校正を出したしそもそもリピートものである。
であるのに妥協点を探す必要があるものについて紹介しきます。

それは付け合せでの印刷です。

同じ形状の箱を、柄のみ変えて同時に発注するという手段は商品ロットを増やすことができるので結果的に単価を下げることができます。

しかし、別の柄を付け合せするということは印刷において同じライン上に違う柄が来るということになりますし、それが種類が多く毎回付け合せの柄が違うとなれば、そのときに応じて色の引っ張り合いが発生してしまいます。

もちろんその毎回に立会いに来られるのは大変な手間かと存じますし、可能な限りそれぞれの色が出るように印刷いたします。

とはいえどうしても先にあげた様な理由から妥協点を見つける必要がありますので、その辺りをご理解いただければ幸いでございます。

というところで今回の記事を終えさせて頂きます。