得する検索 『紙箱の種類』でもう1ワードを!
「これこれこんな箱を作りたいのですが、見積ってもらえますか?」

これは、当社ホームページをご覧いただき、初めて私共の会社へお問合わせいただいた際などに最も多い内容です。

その『これこれこんな箱』というのものも色々でして。当社工場内で一貫生産できるものや、加工の一部のみ協力会社に頼るがほぼ自社で製造できるもの、というのがほとんどではあります。ですがそれ以外にも当社で製造できないが手配は出来る品であったり、中には手配すらできない品であったりすることも多分にあります。

初めてお問合せいただく方が当社の取扱い内容を熟知されているはずもなく、我々としてはそのこと自体は全く問題ありません。むしろお問い合わせいただけたことを大変嬉しく思いますので、少しでもお役にたてるよう積極的にお話しさせていただいております。

とは言え、問い合わせる側からすれば余分な時間を費やしているともなりますし、望む品を自社製造可能なメーカーとで直接取引した方がお得になると考えている方もいることでしょう。実際に今これをお読みの皆様の中にも、箱に限らずとも似たような経験をしたことのある方は沢山いらっしゃるのではないでしょうか。

こうした事を防ぎ、効率を引き上げるためには、インターネットで検索する際に詳細を示すワードを追加するのが良いでしょう。ほんの僅か、検索の際にあとワード一つ加わっていただけで、自社で製造している会社にダイレクトに繋がっていた可能性も高くなり、結果皆様の時間や手間にそしてコストもカットできたかも、と考えられるわけですね。しかしながら、そのもう1ワードにどのような言葉を入れれば良いかが判らない、というのが悩み所となるわけです。

そのようなわけで、今回のお題は「紙製の箱の種類」について。

細かく分けていくとキリがない程に箱も様々ではありますが、「検索ワードにもう一言」というのであれば、まずはものすごく大きくざっくりと切り分けるのが良いかと思われます。

因みに、「紙製の箱の種類」の前に『紙』と『それ以外』という分岐点がある事にはツッコミはなしの方向でお願いします。なぜなら当社は厚印刷の器メーカーですから(笑)!

「紙製の箱」は大きく分けて3つある!

「紙製の箱」は大きく分けて3つある!
まず、「紙製の箱」というものは大別して「ダンボール箱」「貼り箱」「トムソン箱(厚紙・板紙使用)」の3つに分けられます。

としましょう(笑)

もちろん、この分け方については同業者の方や詳しく知っているという方の中には首を捻られる方もいらっしゃるかもしれません。と言うのも、「紙製の箱」の種類として最も多い分類の仕方は、箱の「形状」によるものだからです。そこまで詳しくはないよ、という方の中にも実際に何処かのホームページやブログでこうした分け方をしているのを見たことがあるのではないでしょうか。

自社で扱っている内容の説明としては非常に判りやすく、どのような箱にするか決める上でも大変役立つ分け方だと思います。

ですが今回は、検索段階で追加し製造業者の候補を絞るための分け方ですので、「ダンボール箱」「貼り箱」「トムソン箱」という3つに大別することが最適となるわけです。

この3つの分け方の要点は、工場の設備・形態などに主眼が置かれております。

どういうことでしょう? 例えば、「ダンボール箱」の工場設備だけでは他の「貼り箱」「トムソン箱」は製造出来ません。同様に「貼り箱」「トムソン箱」それぞれを製造可能な工場設備だけでは他2つは製造することが出来ないわけです。

結果、検索時に追加することで自然と自社製造可能なメーカーが候補に上がりやすくなるというわけですね。

「ダンボール箱」「貼り箱」「トムソン箱」とは

「ダンボール箱」「貼り箱」「組箱」とは
それでは、大きく切り分けた3つについてもう少し詳しく見ていってみましょう。それぞれどのような紙箱のことを指しているのでしょうか。

【ダンボール箱】

文字通り、ダンボールで作られた箱の事です。

ダンボールは、正確には段ボール。日本で初めて製造に成功した方の名付けによるものです。由来は「断面の波型を成形た部分が階段のように見える」のと「原紙にボール紙を使用していた」ことからだそうです。

一般的には、波状に加工した紙の表裏を板紙で挟んで接着してある「段ボール」を用いて作られた箱の事。主に波状の部分によって強度や緩衝性が強められており、ノックダウン(折り畳み)可能な形状の箱などで利便性も上がることから、輸送時など従来は木箱であったものが取って変わり、重いものや衝撃に弱いものを入れるために用いられることが多い。

段ボール自体は、表裏の紙の質を変える、中芯の密度を変える、多層加工をする事などにより強度や厚みが変わるため、ダンボール箱も使用する段ボールによって強度などを変えることが出来ます。

使用紙の断面が波状になっている点と、重量の大きいものや緩衝性が求められるものに使用する点、この2点を押さえておけば紙箱を分類する上では良いかと思われます。

【貼り箱】

一般的には、中芯と呼ばれるベースとなる厚手の板紙に、クルミ紙と呼ばれる貼り紙を接着剤で貼りつけていくことで作られる箱の事を指します。個人的には、接着剤を塗布した貼り紙で包み上げているという表現かなと思っております。

特徴としては、「トムソン箱」に比べ強度が高く、また内容物によっては中芯の厚みを変えるなどで強度を変えられる点と、クルミ紙の選択次第で印刷デザインによらずとも高い美粧性を作り出せるため高級感を出しやすい点が挙げられます。また、組み立て済みでの納品となるためセットアップに手間が掛からないという利点もありますが、その反面、ノックダウン出来ないため保管場所にスペースが必要となったり輸送時に非常にコストが掛かりやすいという不利な点もあります。工程上、トムソン箱と比べると納期は長くなるというのも不利な点となるでしょうか。

展開・ノックダウンが出来ない箱である点を知っておけば、実物を見て、これは「貼り箱」と判りやすいかと思われます。特に見本となる箱があるわけではなく、使用目的から紙箱種類を選ぶ際には、上記のメリット・デメリットともに考慮して選ぶことをお薦めします。

【トムソン箱】

本来的には、形状分類ともいえる、切ったり型で抜いたりした展開状態の厚紙などから組み立てて作ることが出来る箱を指すようですが、一般的にはそれに加え、折ったり貼ったりといった工程も加わるサック箱や四隅貼り箱なども含め、厚紙で作る展開もしくはノックダウン可能な箱の事を指します。

私どもケイパックの専門もここになりまして、自社工場で印刷・抜き・貼りといった「トムソン箱」の社内一貫生産体制を保有するメーカーであります。

ケイパックのトムソン加工についてはこちらの記事を見てみてください。
>>化粧箱の打ち抜き(トムソン)加工について知る

「トムソン箱」は強度という面では他2つの方が優れており、高級感の演出し易さという点でも「貼り箱」の方が優れております。しかし別の面を見るに、機械を使用した大量生産に向いているためコストや納期においては他2つよりも優れています。ノックダウンした状態での納品が基本となるため輸送時のコストや保管場所を小さくすることも出来るというメリットもあります。紙・印刷デザイン・表面加工などによって高級感を演出することも決して向かないとか劣っているという事はありません。

展開もしくはノックダウン可能な箱というとパッと見では判りづらいかもしれませんが、他2つとの違いで見ると判断付き易いのではないでしょうか。使用目的で選択される場合には、「貼り箱」同様に上記メリット・デメリットを踏まえてお選びいただければと思います。

ものは試し、是非とも周囲をぐるりと見回してみてください。

さてはて、最初に目についた紙箱は3つの内のどれにあたる箱でしたか?

迷った際にはご相談ください!

迷った際にはご相談ください!
前章、「紙製の箱」を3つに分けましたが如何でしたでしょうか。

この3つの中から、アナタがこれから作成したいと考えている箱として当てはまるいずれか一つを、検索ワードに加えるか入れ替えるかしてみてください。たったそれだけで、これまでよりグッと絞られること請け合いです。今後是非とも実施していただけたらと思います。

そうは言っても、あくまでざっくりの分け方ですので、実際には例外・複合的な箱もあったりもします。

例えばギフト箱などの中には、かぶせ箱とも呼ばれる身箱と蓋箱で構成させれるミフタ式の箱などで、身箱は「ダンボール箱」で蓋箱は「トムソン箱」というものもあります。これは中身の重さなどから身箱に強度が求められるも、せめて蓋箱は「トムソン箱」のメリットを活かしたいという狙いによるもので、「貼り箱」との組み合わせなども見られます。こうした2つ以上が組み合わさっている際には、どうすれば良いのでしょう?

また先の説明ですと、「ダンボール箱」に分類されてしまう可能性が高いものとして、ダンボール貼合箱というものがあります。厚紙に印刷・表面加工を施した後に、ダンボールと貼り合わせてから、抜き・貼りといった工程を通って仕上がる品ですが、この場合は貼合前までは「トムソン箱」の設備で進められ貼合から先は「ダンボール箱」の設備で進められる事になります。さて、この場合は「トムソン箱」と「ダンボール箱」、どちらの製造メーカーに連絡すれば良いのでしょうか?

実は答えは、「どちらでも大丈夫、両方から探してみて良い所を選びましょう」となります。

いずれか1つのところでは製造できない品の場合は、基本的にどちらかが別のどちらかと協力して製造しますので、どちらがリードを取るかということよりは工程の多くはどちらが担うのか、であったり、そもそもの各会社様毎の価格や納期設定などの方が大きな部分を占めがちなため、一概には言えないのです。

などという、まぁ例外もあったりはします。こうなると、たとえ効果的な検索をすることでこれまでより効率よく皆様の求めるパッケージを製造可能なメーカーを探すことが出来るようになったとしても、それでもきっと迷われるのではないでしょうか。

ですが、そのような時には是非ケイパックにご相談ください!

きっとお役にたてるアドバイスをしてみせます。相談だけでも構いません、物は試しと思って遠慮なくお問合せ下さい!

勿論、相談だけで終わってしまわないよう、私どもも頑張ります(笑)

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。そして、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。