打ち抜き(トムソン)の仕事について

打ち抜き(トムソン)の仕事

打抜オペレーターの仕事の面白味は、自分一人で機械に向き合うことです。

いかにきれいに早く仕上げるか、隣の人と腕を競い合うのも刺激的で楽しいです。

今回は「トムソンとは?」といった基礎的な部分から、

当社の打抜オペレーターの仕事を詳しく解説します。

 

打ち抜き加工(トムソン)とは

打ち抜き加工(トムソン)とは

打ち抜き加工(トムソン)とは、抜型(木型)と面板の間に用紙を挟み、

加圧(プレス)することでパッケージの展開図の形に刃を入れ、

折るところに罫を入れることでパッケージの形状を打抜く加工法のことです。

具体的には、機械プレス部の上部に抜型を固定し、面板を上下運動させる事で、

用紙(主に印刷紙)を挟み込み打ち抜く構造となっております。

抜型とは一般的には木型と呼称される、

木製のボードに金属刃を埋め込んで作製された抜型の事を指します。

 

これを自動機にて量産するのが当社の打抜オペレーターの仕事です。

それでは、実際の仕事の流れを見ていきましょう。

 

打ち抜き(トムソン)加工作業前確認

打ち抜き(トムソン)準備作業

打ち抜き加工(トムソン)に入る前にまずやるべきことは

『指示通りの加工を進めるための状態』を作ることです。

Aという商品の加工をしなければいけないのに、

Bという商品を加工してしまってはどうしようもありません。

だからこそ、次にやるべき対象商品の確認をする必要があります。

そして、加工対象商品の確認が取れれば、製造加工指示書を元に

その対象商品の半製品である刷本と原稿と木型の確認を取ります。

作業指示書の確認

打ち抜き(トムソン)加工指示書

当社では朝一番に

その日に作業する製造加工指示書を各打ち抜き加工オペレーターに配布いたします。

状況の変化により加工機械を変更することもありますし、

予定になかった商品を追加で加工をすることもございますが、

原則として朝1番目の加工作業から最終の加工作業までを

予定通りに順番に加工を進めて参ります。

各打ち抜き加工オペレーターは配布された製造加工指示書を確認し、

対象加工商品の刷本がラインにあるかどうか、木型があるかどうかを確認します。

原稿と刷本と木型の照合

原稿・刷本・木型が一緒になっている画像

製造加工指示書を元にまず確認しなければならないことが『原稿』です。

原稿とは受注した商品を製造するために加工を進めていく上で

正確に加工するための見本となるものです。

原稿は商品の加工がスタートする1番目の加工から半製品状態の加工物と共に付いてまわります。

製造加工指示書と原稿を元に刷本(加工前の半製品状態のもの)がまちがっていないか、

木型は間違っていないかを確認します。

打ち抜き(トムソン)加工準備

印刷加工準備

刷本と木型が間違っていないことが確認できると機械を本稼働させるための準備を進めていきます。

木型のセット

打ち抜き(トムソン)の木型のセットをしているところ

木型を打ち抜き加工機にセットします。

木型のセットはすこぶる簡単で木型のセンターを基準にセットする位置等も明確です。

機械調整

打ち抜き(トムソン)時の面版調整をしているところ

木型がセットできれば機械を本稼働させるための調整をしていきます。

刷本を1枚ずつ機械に通し、木型と面版の間で挟むことで加工するわけですが、

ここの調整作業が打ち抜き加工オペレーターのメイン作業になります。

主に何の調整をするかと言うと大きく分けて2つ。

『刃の切れの調整』と『罫の入る部分の溝の調整』です。

この調整ですが

以前は『面切り』と言って面版の土台となる鉄板に厚紙をボンドで全面貼りし、

カッターナイフを使用してこの厚紙の不要な部分を取り除いたり、

必要な部分に溝を彫ったりという作業を職人の手で進めておりました。

今では、この作業の大半は機械化されておりまして、

ベーク素材でできたシートをCADカットすることで

打ち抜き加工とは別の作業ラインで行っており、

打ち抜きオペレーターの作業としては別の作業ラインでできたCAD面を支給され、

このCAD面を面版の土台である鉄板に貼り合わせるだけでよくなりました。

もちろん、貼り合わせただけで100%完璧かと言うとそうではなく、

その後、実際に刷本を1枚ずつ通して加工状態を確認しながら

刃の切れや折り罫の溝の入り方などの微妙な調整をしてまいります。

本稼働前チェック

打ち抜き(トムソン)作業前確認

調整が終われば機械を本稼働させる前に、製品の加工状態の最終確認をします。

良品として万全な状態にかこうできているかどうかをここで隅々まで目を光らせます。

ここでのチェックが甘くなりますと、不具合品が発生する状態で加工を進めることになりますし、

場合によってはそれが不良品としてクレームの原因となってしまいます。

 

打ち抜き(トムソン)加工の本稼働

準備が終わればいよいよ本稼働です。

ここでのオペレーターの役割としては、

準備段階でOKとした状態が最後まで保たれているかどうかを逐一確認することです。

抜き取りチェック

打ち抜き(トムソン)加工時の抜き取りチェック

本稼働に入れば、安定稼働になるまではこまめに抜き取りチェックを行い、

安定稼働に入ってからも定期的に抜き取りチェックを行うことで

打ち抜き加工が終わる最後まで不具合品が出ないようにします。

最終製品チェック

打ち抜き(トムソン)最終作業の落丁作業

本稼働が終われば最後のチェックです。

間違いなく最後まで不具合品を出すことなく

良品状態を保って加工が出来たかを確認します。

問題が無ければ不要な部分を除去するためのむしり作業を行います。

提出資料等の最終確認

打ち抜き(トムソン)仕上がり報告

加工が終われば各機械に設置されているタブレットにて加工データを入力し、

製造加工指示書、加工中にチェックを入れたチェックシートの記入をしてクリアホルダに収納し

次の加工作業へ進めるように整理します。

打ち抜き加工(トムソン)のプロになれる方を募集中です  

ここまでが打ち抜き加工(トムソン)の仕事の流れとなります。

この仕事の醍醐味は、何と言っても一人で機械を任され、操作するところです。
仕事の出来、不出来も全て自分の責任です。


「どうすれば綺麗に打ち抜けるか」
「どうやれば機械の回転を上げられるか」


日々、自分なりに悩み、目標設定をし、その目標を達成できた時は本当にうれしいです。
つい、自分で自分を褒めてやりたくなります。
また、自分が作った箱をスーパーや百貨店などで目にした時もうれしくて、
「この箱、私が作ったんです」と、周りの人に自慢したくなります。

ケイパックでは、このようにやりがいを持って働きたい方を募集中です。

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