化粧箱・パッケージ発注時の品番・注番 ~小さい手数で大きな効果を~

化粧箱の制作そのものではありませんが、実際にその化粧箱の製造を依頼する、発注時の一工夫についてお話しさせてください。

皆様はパッケージをご注文される際にどうされていますでしょうか?

弊社でも多くのお客様から、日々パッケージのご注文をいただいておりますが、ご発注いただく方法もさまざまです。FAXでご注文いただく方、メールでご注文いただく方、直接注文書を手渡しされる方、電話での口頭でお伝えされる方などなど(※当社では口頭でお聞きした場合、その後でFAXをお送りいただくか、お聞きした注文内容の確認の為に当社から確認用のご連絡はさせていただいております)ですね。

そして、そのご注文の際には当然ながら、ご注文の品の「品名」と「数量」、そしてご希望の「納期」等が記載されております。

今回のお話しとしましては、そこに是非、そのパッケージの【品番】や【注番】をつけてみてはいかがでしょうか?というものです。

たとえば下記のように、類似したパッケージが何種類かあり、それを同時に注文をされるとします。

お菓子A箱 しお味   ロット1000
お菓子A箱 しょうゆ味 ロット1000
お菓子B箱 しお味   ロット1000
お菓子B箱 しょうゆ味 ロット1000

そこに品番or注番をつけていただきますと、

品番0001 お菓子A箱 しお味   ロット1000
品番0002 お菓子A箱 しょうゆ味 ロット1000
品番0003 お菓子B箱 しお味   ロット1000
品番0004 お菓子B箱 しょうゆ味 ロット1000

のようになります。

リピートでその内のひとつを発注される際や変更があった場合など、品番と一緒にご指示をいただいた方が、間違いの起きる可能性を断然減らすことが可能となります。

仮に お菓子箱Bのしお味の注文数を1000から1500に変更になった場合、「お菓子箱のしお味の数量を1500に変更」とお聞きした場合、A箱なのか、B箱なのかの確認が必要になりますが、「品番0003のお菓子箱 しおを1500に変更」と品番も一緒にご指示をいただければ、確実に「お菓子B箱 しお味 を 1500」と伝わります。

同じシリーズの中で更に種類が分かれていたり、内容量の違いがあったりということはよくあります。当初1種類で始まった商品でも後々シリーズ化することもあるでしょう。その反対?に違うシリーズ同士で似たような種類分けがされていたりすることもよくありますね。

同商品の数量ちがいの箱やキャンペーン期間限定仕様の絵柄違いなど、間違えやすい品には特に【品番(or注番)】をつけていただくとこをおすすめいたします。また、外出も多く出先からお電話にて取り急ぎ口頭発注される事が多い方などにもおすすめいたします。何故かと言えば既にお判りのように、発注書への記載などで一手間増えてしまうのは確かですが、聞き間違いなどによる事故防止に非常に役立つからなのです。

弊社では、お客様よりご注文いただいた分にそれぞれ製造番号を発行し、その番号にもとづいて製造・工程管理をしていきます。品番・注番でのご発注いただいた場合は、品名はもとよりその品番・注番と弊社の製造番号をひも付をし、生産をして参りますので、より一層確実なご対応が可能となります。

発注事故は起きてしまってからでは遅いもの、いかに防止していくかというところにこそ重きをおきたいところです。小さな手数を加えることで、事故防止への大きな効果が得られる【品番(or注番)】、もし現在は使用していらっしゃらないようでしたら是非ともご検討いただければ幸いです。

 

化粧箱の制作「1bit TIFFデータでの入稿」

化粧箱の制作「1bit TIFFデータでの入稿」

話はガラッと変わりますが、【工夫】つながりとして、ちょっとしたことが大事ですよ!ということで・・・・・・・かなり強引なつなげ方ではございますが(汗)その辺はご了承頂ければ幸甚です(笑)・・・・・・・

データ出稿(入稿)時には『データ形式が判るよう、作成ソフト(バージョンも含め)や保存形式等を明確にした方がベターですよ』というお話です。

化粧箱の制作にあたってデザインデータの入稿という段階があります。通常、印刷データを御支給いただく場合は、アドビ社のイラストレーターもしくは、フォトショップ等で作製した「アウトライン済みのaiデータ」、もしくは「EPSデータ」を御支給いただくことが大半ですし、また、当方からも、その形式でデータ出稿くださいとお願いしております。

そんな中、あるお客様からご出稿いただいたデータについて、「1bit TIFF」形式での入稿がありました。

1bit TIFFとは、TIFFのファイルでも2諧調のTIFFファイルの事を言います。つまり、1か0、オンかオフしかないということです。1bit TIFFデータは、演算済み(RIP済み)のデータで、印刷用のデータ(PS・EPS・PDFなど)からスクリーニング処理(網化処理・網点化処理)を行った画像データのことを指します。このデータは網点の情報を含んでいるために、変化しない最終データとして扱える為に、デジタルフィルムなんて言われることもあります。あってはいけないことですが、aiデータで入稿した場合、製版処理をした際に文字化けが起きてしまったり、文字が抜けてしまったりすることがあります。その為に、必ず、処理後データをデジコンやプルーフ、またはPDFなどで入稿元データの内容と間違いがないかを確認している訳です。

そうしたデータの間違いが起き得ないようにと、「1bit TIFF」形式でデータをご出稿してくださったわけですね。

しかし、変化しないということは、いただいたデータに対して当社では変更や修正も出来ないということでもありますので、あとから色目を調整したり文字の位置や内容の変更などもまったく出来ないということになります。もし修正すべき点が出てきた場合には、お客様サイドにて元データを変更していただいた上で再度「1bit TIFF」形式で再度ご入稿いただかなくてはなりません。

データの送受信時や製版処理の際のトラブルは防げる代わりに、データ修正時の柔軟性は失われてしまうわけです。どちらが良いという話ではなく、データ形式によってメリット・デメリットがあるということなのです。

印刷データ支給と一言でいっても色々なデータ形式がありますので、このようなデータ形式毎の特色も踏まえてご選択いただければと思います。また、出稿の際にはどのようなデータ形式であるかが判るようデータ作成ソフト(バージョンも含め)と保存形式等を明確にしていただけますと大変助かります。