トレーなどの製作に関しては断裁機を使うこともあります

ーーーーーー【断裁機とは】ーーーーーー
決められた寸法(長さ)を合わせて
紙・プラスチックなどを切断するための
機械のこと。
製本の加工工程の一つで多く利用されて
いるほか、合成樹脂や、カーボンシート
等の切断加工にも広く利用される
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
久しぶりにwikiから転載です。

今回は上記の通り断裁機について少し紹介したいと思います。

よく台紙や化粧箱に入れるトレー等の直線だけで構成されるような簡単な形状の見積もりをすることがあるのですが、その際に数量が少なければトムソン加工ではなく断裁加工にて見積もることがあります。
断裁加工はトムソンに比べて小ロットの場合、より安くなる場合が多いからなのですが、では何故断裁の方が安くなるのか?といいますと、その理由の一つに木型があります。

木型とはトムソン加工で使用するもので、紙を任意の形状に切り込みや罫線を入れられるように木の板に箱の展開図の通りに刃を差し込んだものです。
これをトムソン機にセットして紙を下から押し上げることで切り込み等を入れます。
で、この木型は作成するのにそれなりに費用が掛かります。
しかし断裁ならば紙を台にセットして断裁したい数値を入力するだけで刃によって切断されますので、この木型を作製する必要がありません。
そのため木型の作成費用+機械のセット時間などが発生するトムソンに対してこちらの方が安くあがることがよくあるのです。
逆に一旦セットし終えたら自動で作業をするトムソン機の方が大ロットの商品には適しているといえます。

それだけじゃない!断裁加工の利点

それだけじゃない!断裁加工の利点

断裁加工は一枚の紙から大量の丁取りをしても、それを入力して落とすだけなので取れるだけ取ればその分紙の必要枚数が少なくなり=紙の購入費用が下がるのですがトムソン加工では木型の作成費用が丁取りを増やす分だけどんどん嵩んでしまうのでそういった面からも小ロットであれば断裁加工の方が費用を抑えられます。

もちろんどんなに小ロットであっても化粧箱などは断裁機では加工できませんので、そういったものであれば木型を作製してトムソン機にて加工しますが、はじめに書いたように直線状に加工するものや、罫線・クレジットカードなどのような簡単な曲線物であれば断裁加工にて対応できますので使い分けてより安く見積が出来るように心がけております。

断裁加工でも型代が必要になる?

断裁加工でも型代が必要になる?

木型を作製するトムソン加工よりは安く仕上がりやすい加工方法についてすこし紹介したいと思います。

さきほどの
「簡単な曲線物であれば断裁加工にて対応できますので~」
の部分の話なのですが、この簡単な曲線つまりクレジットカードや名刺などのような角が丸くなっている加工を行う際に型代が必要になってきます。
というのも断裁機では直線状にしか刃を落とせないので長方形の形状までしか作ることが出来ないので、そこから角を丸くするために型を作製します。

しかし、型を作製するとはいえ一枚の紙から抜く数の分だけ丁取りをする必要のあるトムソン用の木型とは違い、まず長方形に断裁してから断裁した紙を100~200束にまとめてそれを作製した型にはめて、上から角を丸く断裁するように角度をつけて作製した刃を落とすことで丸い角を作ります。
このような工程を経ますので型自体は一つ作るだけで済みます。
とはいえその型の作製費用は簡単な木型代よりは嵩みますし、2~3回使用すれば刃が劣化しますので、その都度研ぎなおす必要があり、それにも当然費用がかかります。
とはいえ名刺等の寸法の小さなものを大量に作るために木型を作るよりは費用がかからない場合の方が多いです。

ちなみに、断裁加工全体に言えることなのですが、トムソン加工では木型で切れ込みなどを入れてから落丁作業を行うという性質上「止め」があります。(プラモデルのパーツを切り離すときに付いてきくる部分が近いです)
しかし断裁ならその場で切り離すので止めが入りません。

そういった部分でも断裁加工の利点は色々とあります。