株式会社パックタケヤマ様から、「紙袋だけにとどまらず板紙関係にも手を広げていきたい」とのお声をいただき、「サンダーボール(プラズマボール)」を展示するための仕切り製作に取り組みました。

今回は、試作・改良を重ねて理想の形にたどり着いた開発ストーリーをお届けします。

 

まずはご相談から新たな領域へ

2024年5月末、パックタケヤマ様の担当者様と初めて面談。

「これまでは紙袋を中心に事業を展開してきたが、今後は板紙の箱や仕切りにも手を広げたい。ただ、ノウハウがないので、まずは気軽に相談できるパートナーがほしい」とお話しくださいました。

この面談以降も、11月までに3度ほど他案件で見積依頼をいただきました。

 

展示のための仕切りを形にしたい

2024年11月、「お得意先からの要望で、サンダーボール(プラズマボール)を店頭で安全かつ目立つ形で展示したい。そのための仕切りを作れないか」とご相談がありました。

お伝えいただいた仕切りの要件は以下の3つです。

 

  1. 商品の特徴がしっかり伝わるように、上下と背面および側面のどちらか一方を黒紙で囲み、電流がよく見えること
  2. 直接手を差し込んでサンダーボールを体験できるスペースを確保すること
  3. 店舗スタッフが短時間で簡単に組み立てられる構造であること

 

まずは「叩き台サンプル」から提案

ご要望を踏まえ、初回サンプルは「できるだけシンプル・簡単」をテーマに設計しました。

・天面に1カ所差し込みを設け、底面はサンダーボール本体で固定。
・アダプター用の丸穴も用意。

 

このサンプルを11月28日にご提出し、現場での組み立てや使い勝手を実際にご確認いただくことにしました。

 

現場の声を反映して再設計

提出後、12月初旬に再度打ち合わせ。

・「天面や側面がたわみやすいのでもっとしっかり固定したい」
・「手を差し込む空間がやや狭いので広げてほしい」
といったご要望を受け、強度や体験性を高める設計に変更しました。


2回目サンプルは、
・天面と底面を連結し、たわみを防ぐ工夫
・手を差し込むスペースを広げるため高さを235mm→255mmへ変更
という大幅な改良を加えて12月10日にご提案しました。

(2回目提出サンプル)

 

商品仕様の変更、再び設計変更へ

しかし年明け、さらに想定外のご連絡が。

「サンダーボール本体がサイズアップしたので、それに合わせて仕切りも調整してほしい」。
加えて、2回目サンプルは組み立て手順が複雑になったため、
「側面のたわみはある程度妥協するので、もう少しシンプルに戻してほしい」という新たなご要望もありました。

 

このやり取りを受けて、3回目サンプルは、
・商品サイズに合わせて設計し直し
・天面の差し込み箇所を増やして強度は確保しつつ、組み立ての手間を減らす
といった改良を重ね、1月23日に再度ご提出しました。

(3回目提出サンプル)

 

三度の試作を経て「理想の仕切り」が完成

3回目のサンプルでようやく「現場で無理なく使える」「お客様に体験してもらいやすい」という両立が実現。

最終的な見積・図面のやり取りもスムーズに進み、ご注文をいただきました。

なお、天面フラップの一部に若干の垂れ下がりが発生する構造となりましたが、「現場で両面テープなどで補強するので問題ない」とご納得いただけたのも、現場視点に立った話し合いの成果と考えています。

 

実際に製作したパッケージ仕様

最終的なパッケージの仕様は下記のとおりです。

  • 原紙:ブラックブラック両面 400g
  • 印刷:無地
  • 表面加工:なし
  • その他加工:トムソン
  • 形式:仕切り

 

パックタケヤマ様の新分野への挑戦に、パートナーとして伴走できたことを光栄に思っています。

現場の「こうしたい」「こうしてほしい」という声に一つ一つ応え、共に理想の仕切りを作り上げていくプロセスは、私たちケイパックにとっても大きな学びとなりました。

パックタケヤマ様、このたびはご相談・ご信頼をいただき、誠にありがとうございました。

 

弊社ケイパックでは、用途に応じた最適なパッケージのご提案と提供を行っています。

現場の声に寄り添った提案にも定評がありますので、まずはお気軽にご相談ください。

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